鼻毛サラブレッド。

なんかこー、「おたくは毛並みが御立派ですなぁ」みたいな。
「いやぁそんなそんな、わたしなんて大したことはありませんよ。」的な。

「医者の父とモデルの母から産まれましたから当然ですかな。いやぁ、うらやましい。私なんてハリもツヤもありませんよ。」

「なにをおっしゃいますか、あなたのだってわたしのと大差ありませんよ」

「では、これがほんとの鼻差。ですかな?」

「だーっはっは。こりゃ一本取られましたな。へーっくしょい!」

「いやぁ、面目ない。お詫びにもう一軒、どうですか?ずるずる。」

「いいですな。やりましょうやりましょ〜っくしょい!」

サラリーマン風の年輩の男性が二人、居酒屋ののれんをくぐろうとすると店の角の薄暗がりに男が一人イスに座っていた。

「花粉、吸収してますね?」

「え?」

「占い師、、か?」

「あなたの苦しみをを占うことは容易いけれど、たまにはいいじゃない。聞いてくれてもいいじゃない。私にだって鼻がある。花粉は感じない鼻だけれど、色々あるんです。そんなわけで今回は、“花は好きだけど粉のほうはちょっと”という悩める人達に、わたしの鼻の悩みを一方的に語っていこうじゃないかという初の試みです。お相手はわたくし、鼻を語ると意外に饒舌になる自分が怖い、鋼志です。」


さてそれでは鋼志の鼻に関する1つ目の悩みから。


男は淡々と語りはじめた。。。


<つづく>

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